弱者の定義

詩

勝てる戦いしかしない強者を、負けることができない強者を、弱者と呼ぶのかもしれない。

無責任な綺麗事

詩

綺麗事がキラキラと音をたてて湧きたつ。

だからぼくはグラグラと雑音をたてて邪魔をするんだ。

だって、気持ち悪いでしょ。

夢の墓場

詩

いつのまにか、夢が死んでいた。

どこで死んだかわからないから、ぼくは来た道を引き返した。

だいぶ引き返して、ようやく夢の墓場を見つけた。

墓石に刻まれた文字は、欠けていて読めなかった。

この土を掘り返せば、夢の姿を、もう一度。

傷からうむ劇薬

詩

キズがファッション。

深いキズほど、痛々しいキズほど、強い魅力になる。

悲観して、境遇に嘆き、他者を恨む、世界を憎む、そんな言葉にむらがる呪いが、生きるための劇薬。

キズをファッションにして、売らなければ、死んでしまうから。

生きづらい

詩

こんなに便利で、人との関係も希釈されて、うわべの微笑みが溢れているのに、なにが生きづらいんだろう。

世界は、無関心になって、優しくなっているのに。

まぁ、世界は、誰のためのものでもないのだから、当然か。

1秒

詩

1秒なんかあっという間。

1秒あっても何もできない。

1秒だけしかない。

ぼくらは、1秒すら取り戻せないというのに。なんで、1秒はこんなにも軽いんだろう。

ぼくたちは生まれかわる

詩

1秒経つたび、細胞がひとつ分裂するたび、ぼくたちは生まれかわり、ぼくたちは死に続ける。

生も死も意識せず生まれて死ぬ。

死は、もっと身近でしょ、だから、自死なんて、馬鹿らしいよね。

みたい世界は冷たい板の中に

詩

みたい世界、優しい世界、ぼくが選べる世界、ぼくがコントロールできる世界、それは、この冷たい板の中に詰まっている。

アイデンティティの言語化

詩

ぼくたち一人一人には、大したアイデンティティなんてないんですよ。

もしも、あるんだと思っているなら、言語化してみな。

ありきたりなアイデンティティしかないからね。

でも、ほんとうは、それでいいと思うんだ。

不要で無用

詩

物語の世界で正義は必要で、なのに現実では正義は不要で、正義と正義がぶつかり合って、多くの人が不幸になるならば、不幸になるのは正義なのだろうかって、なのだとしたら、人は本能だけで生きて、正義も何もないのが幸せだなだろうかって思うと、やっぱり不要で無用な正義を捨てることは、とても怖かったりする。

結果論という暴力装置がうみだす果て

詩

良かれと思ってしたことが、裏目に出るとボロクソに言われる世の中。

ボロクソ言うのは楽ですよ。結果を踏まえた結果論ですから。

とはいえ、程度によって良かれと思ったことがすべて許されるわけでもないのが現実。

じゃあ、「何もしない」が処世術になるので、なんだかなぁって着地点になるのです。

星な場所

詩

星がきれいだったあの場所は、何もない退屈な場所でした。

星がみえないこの場所は、何もかもがある楽しい場所です。

いま思えば、退屈だったあの場所が、幸せな終着点でした。

世界をおしつける

詩

人は世界をおしつける。
ルールとか、マナーとか、それらしい言葉をつかって。
それらが、正しい世界だというのだ。

そんなわけないだろ。

お前は、神か。
お前は、宇宙か。
お前は、真理か。

傷つくって

詩

傷つくと、自分に期待していたんだって、思う。

だから、傷つくと、自分に期待していたんだって、認識する。

すると、不思議と痛みがやわらぐんだ。

言いたいこと

詩

言いたいことを言う美徳。

それで言うことが批判と中傷だけのつまらない言葉。

それは美徳を盾にした、ただの迷惑だよ。

ペンで人を刺し殺す

詩

ペンは剣よりつよし。なんて、いい言葉だよね。言葉に悪意をのせて、多くの人に伝えて、そして、みんなでペンを振りおろすんだ。

人生は緩やかに減速するというはなし

エッセイ

人生の初速は大切じゃないかと思い始めていて、生まれた時からさらに加速するのは大変なんだと思うのです。

意識と努力を怠ると人生は緩やかに減速していって、当たり前だけれども減速すれば減速するほど再加速させるのは大変だったりしますし、燃費もとてもわるくてゼーハー息を切らしても、さほど加速していなかったりします。未来への期待も失っていると、心を支えるものもありませんから、より大変です。

人生まだまだな皆様には、どうか今からつねにアクセルを全開にしていただくのがよろしいかと思います。だって、アクセルを全開にしても減速する時は減速するんですから。

他人

詩

戦争が始まると、怖がって、悩んで。

そうしているうちに、車に轢かれて、死ぬ。

目の前の、大きな死を、過大評価して、身近な、小さな死を、過小評価して。

まるで、主人公のように、重要人物のように、自分を、過大評価して、他人を過小評価して。

自分だって、他人のくせに。

今日の誰かの不幸を

詩

今日のニュースで知った誰かの不幸を誰かと話題にして消費して何事もなかったのかのように、また今日のニュースで誰かの不幸を知る頃には昨日不幸にあった誰かのことを忘れていて、僕はこんなに薄情だったのかって思って、すぐにそうだ薄情なやつだったなって納得して、今日のニュースで知った誰かの不幸をまた誰かと話題にして消費して何事もなかったかのように、また今日のニュースで誰かの不幸を知る頃には昨日不幸にあった誰かのことを忘れているんだ。

サンタ有無

詩

サンタがいないことには、いつのまにか気づいていた。むしろ、早く気づくことが大人へのおおきな一歩のように感じていたりした。

とくいげに新しい事実を知り、無自覚に夢を捨てていった。

いま、しんじられる夢はなんですか? そんなものはお持ちじゃないですか? 残念ですね。枯れてますね。

もう一度、サンタを、信じましょうか?

人生の意味とやら

詩

スマホでショート動画を見て無意味に時間がすぎていって、人生これでいいのかなとか思いながら、でも人生を満足させるには何を成せばいいかなんて分かってないのだから、この人生に意味なんてあるのかな?

争いのない世界について

詩

争いのない世界なんてないと、そんなことは、わかっているんだけど、争いのない世界を想像してみた。世界は安穏としていて、人は誰とも比べず、比べられず、嫉妬せず、憎まず、怒らず。それは、平穏が続く、ただの地獄のように思えて、想像するのをやめた。

世界の終わりは隣の庭に

詩

世界が終わるかもしれないけど、それは隣の庭でおきるみたいなんだけど、どこか他人事で、誰かがなんとかしてくれるし、やっぱりぼくが頑張る意味もないし、そんなことを思って無力感に苛まれる脳は花がわいていて、平和だ。

大事な病

詩

脳は「自分が大事」だという病気に蝕まれた。

ずっとがんばって、自分を貶めて、毒をのんできたけど、治らない。

このまま、誰かを大切にできずに、惨めに生きていくぐらいなら、いっそ消えてしまいたい。

でも、病気が許してくれない。大事だから。大事だから。大事だから。と。

もう、あきらめよう。

きみの濃度

詩

あっちで誰かが死んでいるとき、そっちで誰かが生まれて、こっちでぼくが佇んでいる。

誰かの悲劇にも、誰かの喜劇にも、かかわることもなく、たゆたう。

80億のうち、100人にも認知されていないぼくの存在は、希釈されて限りなく透明に。

きみの濃度は、どのくらい?

独白

エッセイ

ぼくは詩を書いている。
詩人を自称している。

でも、
息をするように。あふれてくる。わきでる。
なんて、そんな詩人じゃない。

しかも、
苦しみながら。葛藤しながら。自傷しながら。
なんて、そんな詩人でもない。

ただ、
思ったことを、詩のように整形して、話しているわけで。
それはただの自己主張で、自意識過剰で、黒歴史で。

まぁ、
何がしたかったっていうと、コンテンツを作りたかっただけで。
詩というのが使いやすい媒体で、大きすぎない負担で、都合がよくて。

まだ、
やりたいことが無くて、ぼくの中に詩がすべりこむ余白がギリギリ残っていただけで。
その余白が黒でぬりつぶされたりしたら、詩も真っ黒になって解けてしまうだけで。

ぼくは、心から詩にむきあっているわけじゃないんだ。

それは孤独

詩

テレビや雑誌てみる誰かはマイノリティでチヤホヤされるのに、ぼくのいる場所ではマイノリティは弾かれる。

なんて思っていたけれども、すごい人は、努力の果てにマイノリティになったんだろう。何もせずにマイノリティになってしまったひととは、違うのだろう。

それは、マイノリティなのだろうけど、それは孤独なのだろう。

記憶の所在地

詩

同級生の名前を忘れていく。何人か存在してないことになっているかもしれない。多分、ぼくも同じで、彼らや彼女らの人生からは消えていたりするんだろう。

ぼくは今、どこにいるんだろう。

相転移魔法

詩

やさしさが、余計なことに、変わってしまうことがあって、そんな相転移魔法を使えるのが、やさしさを発したひとじゃなくて、やさしさを施されたひとだったりするのが、ちょっと釈然としないのだけど、思えば反抗期に、相転移魔法を連発してたなぁって思うと、まぁろくでもない人間だって、最後に自己嫌悪に相転移しちゃう。

地獄の花園

詩

なぜか地獄にいるという確信だけがあって、それは誰かと比較してはいけない秘密の花園だったりする。

大切に、たいせつに、育て続けていくと地獄は自意識として花を咲かせる。それは、とても美しく、誰にも見つかってはいけない花。

もしも、誰かに見つかって、感想なんていわれた日には、花は一瞬で枯れて、秘密の花園は自意識の墓場になってしまう。

だから、絶対に、見つかってはいけない。

無責任なやさしさ

詩

無責任なやさしさってなんだろう?

無責任だから人は、気軽にやさしくできるし、親切にもなれるんじゃないかな?

責任なんて言葉で縛ると、ぼくは誰にもやさしくしなくなるし、親切もしなくなるだろうな。

だから、もしも責任があるとしたら、受け取り方の責任、期待する責任、やさしさが無責任だと知らなかった責任じゃないかな。

でも、気にすることないよ。
みんな、そんな責任なんて素知らぬ顔して掃き捨ててるから。

本屋を彷徨うタチの悪い奴

エッセイ

本屋を彷徨うのは好きで、直感が求める小説や詩集があるのか、常に期待してるし、常に期待していなかったりする。

とはいえ、活字中毒ではなくて、活字を読むのに体力を消耗するのだから、タチが悪く、運命的に出会っても読みきれないのだから、やっぱりタチが悪い。

ぼくに買われた本が、その使命を果たせるかは、ぼくの体力と根性に委ねられているんだと思うと、不憫でしかないのだけど、やっぱり今日も本屋を彷徨ってしまうのだから、間違いなくタチが悪い。

なんで詩なのか

エッセイ

ぼくは物語に、痛みや、苦しみや、恥ずかしさや、なんというか、マイナスな、拭いされないモヤモヤみたいなものを求めていて、その濃度というか成分が、小説よりも詩のほうが、ふんだんに含まれているような直感に従ってるだけだったりする。

アートな生き方

詩

アートな生き方に憧れた。

感性と、感受性で、ひととは違う世界を見て、その世界が意味のある世界だと信じて、その世界で苦悩している。

そんな生き方に憧れた。

ただ、感性も、感受性も、凡庸で平凡で、なんなら平均以下で、ひととは違う世界なんて、見れるわけもなくて。

でも生き方に憧れた。

たとえ、特別な価値が、他人に作られるものであったとしても。

無限の優しさ

詩

無限の優しさなんてない。
もし、無限の優しさを持ってる人がいるなら、その人はもう死んでるんだと思う。

その優しさに気をつけろ

詩

無自覚にやさしいのは、自覚してない程度のやさしさだから。優しさを自覚すると限界も自覚するから。無自覚なだけで臨界線はあるから。

だから。気をつけろ。

歯車

詩

朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝、朝のルーチン、ルーチンワーク、夜のルーチン、就寝。

無力

詩

妙に前向きな遺書を記して、その人はSNSから消えた。

ぼくは何も言わなかったし、何も言えなかった。

遺書の独白の重みをささえられる言葉を持っていなかったから。

やっぱり、言葉は、無力で、軽いんだ。

世界の片隅

詩

ぼくが中心だとおもっていた世界で、ぼくは世界の片隅にいた。

無様な大人を笑わないでください

詩

大人。大したもんじゃありません。

失敗すれば怒られるし。怒られたら落ち込むし。けんかして腹が立てばむくれるし。あいかわらず人間関係に悩むし。イライラを態度であらわすし。だれかをいじめて優越感に浸るし。自分によいしれて絶望もする。

若者諸君。でも、きみたちは、こんな無様な大人たちを笑わないであげてください。

だって、未来の君たちだから。

無価値だと死にたい人がいるのに

詩

価値がないといって、死にたいひとがいて、死にたいひとの言葉には共感や癒しや励ましの力があるのに、ぼくの言葉はとても軽くて、誰の力にもなっていなくて、価値がないひとより価値がないのに、死にたいなんて微塵も思わないのだから、つくづく鈍感で救いがたいんだろうけど、じつはこんなぼくも生きにくいとか思っていたりするのだから、今を苦しんでいて、死にたいといいながら、生き残ってしまった末路を、ぼくは体現しているのかもしれない。

宇宙のどこかで星が爆発しても、明日も平和でありますように

詩

宇宙のどこかで星が爆発しているかもしれないけれど、ぼくは薄っぺらい安穏と、仄暗い不安が、風にまかれてふわふわと漂っている。

毎日は無表情に目を合わせずに通り過ぎていくし、推しは明るくライブ配信をしているし、友達は生きにくさをSNSで力説している。

こんな、きみが悪い平和が、明日も続きますように。

行き止まりの天気

詩

今日の天気は曇り。明日の天気は雨。明後日からは遠くの台風が雨雲をとばしてくるから豪雨。その先は、晴れるかな? なんて期待はあっけなく裏切られてしまうんだろうなって、すぐに期待は灰色になって曇り空に溶けていった。お日様は雲の上で、今もニコニコ笑顔でかがやいているのに、その笑顔はなんでとどかないんだろう。手をファインダーにして、拡大できるわけでもないのに、空を睨みつける。

週間天気予報にお日様のマークはないけれど、それでも、空を睨みつける。行き止まりの天気をつきぬけて、はるか、かなたへ。

酸素より軽いやさしさ

詩

無責任な言葉には、酸素より軽いやさしさがいっぱいつまっているんだ。風船のように膨らんで、風に吹かれて、どこかの枝に引っかかったまま、やがてしぼんで、最後はゴミ箱に放り込まれた。

夢や希望がなくても

詩

忘れたいた夢や希望はセピア色に染まって、ところどころ欠損していた。ひどくモザイクな夢の起源は解析不能で、想像するなら、それは希望じゃなくて、ただ未来を舐めた軽薄な妄想でしかなかったのかもしれない。未来も、夢も、つどつど、流行りや、甘えや、反抗心や、あこがれに揺さぶられて、軸なんてなくなって、風船のように飛ばされていくんだから、叶わないことは、別に悪いことでもなくて、今が良ければそれでよくて、そんな今がつづけばいいなって、願ってる。

食欲旺盛なピンクは貪り尽くす

詩

食欲旺盛なピンク色は、底なしのように心を貪っていく。黄土色をした良心なんて、大切にしないといけないシーンじゃないなら、吐いて捨てても誰も咎めやしない。なのに無様に縋りつくのは、それこそ腐りかけの良心だったりするもんだから、その底無しの良心は何から生まれてるのか、ぼくには見当もつかない。

悲しみの形容

詩

「胸が張り裂けそうなほど悲しいです」

本当に? と思ってしまうのは、ぼくが薄情だからかな?

会ったことも、話したこともない人のために、そこまで心が痛んでしまうのかな?
ぼくは、そんなふうに悲しめない。

1年経っても胸を痛めてくれますか?
3年経っても引きずっていてくれますか?
10年経っても思い出してくれますか?

どこまで、はい。と答えられるかな。
ぼくは1日も悲しんであげられないかもしれない。

悲しみの形容は、強いほど、より悲しんでくれているように見える。
でも、嘘くさくもある。

わたしが、歪んでるだけなら、まぁ、いいのだけれど。

未発達未成長

詩

大人になると。みんな、大人になるんだと、思っていた。

でも、そうじゃなかった。心は、子供のまま、体だけ、大人になった。

若いつもりで、老いていくのは、心が、置き去りになったままだから。

そう理解した時、やっと、少しだけ、成長した気がした。

降臨し忘れた恐怖の大王

詩

今日、星になったひとがいて。今日、芽吹いたひとがいて。

ひとは、右肩上がりに増えつづけて。15年前の歌詞では60億だったのに、今では80億になっていたり。このまま雨粒の速度でふえたら、25年後には100億になるそうだ。

地球は、もうひとを支えられないなんていうけど、この国の若者は年寄りを支えられないとかいっているんだから、いつか地球はひとを見放すんだろうな。

ぼくたちは、それでも、星になるまでは地球に根を張って生きていくんだけど、プラスチックをやいた匂いを嗅ぎつづけて、不健全に青白く枯れてしまいそうでイヤになる。

1999年に降臨することを忘れた恐怖の大王が、きれいに、さっくりと、世界終末させてくれるのが、案外、救いだったりするんだろうな。

すごいってなんだろう

詩

すごくなりたかったら、すごい人に認められて、すごい賞をとって、すごいと言われればいいんじゃないかな。

でも待てよ。

すごい人って何がすごいんだ? すごい賞ってなんですごいんだ? すごいと言われればすごいのか?

いやいやいやいや。

原初のすごいは、どんな基準から、どんな価値観から、どんな感性から、産声をあげたんだ?

憧れか、尊敬か、畏怖か、嫉妬か。

すごいって。なんだ。

全自動増幅な感情

詩

いっぱい、欲しくなってしまうし、いっぱい、あげたくなってしまうし、与えてくれないと悲しくなるし、受け取ってもらえないと辛くなるし、ほんと、ろくなもんじゃなくて、こんな感情がなかったら、きっともっとさらっと生きていけるんだろうけど、残念ながら力強くすくすくと勝手に育つものだから、恐怖でしかないんだけど、やっぱりなんだかんだ嬉しくなったりするもんだから、不安と嫌悪感を抱きつつもついつい育てちゃう。

自分らしく

詩

自分ってなんだろう。らしさってなんだろう。

生き様、ファッション、メイク、振る舞い、トーク、性格、etc、etc、etc。

自分と他人の境界線はどこだろう。自分のカタチの定義はどこだろう。

ない人もいるだろう。でも、ないことすら、そこにあるのならば、やっぱり自分のらしさであって、でも他人にもらしさがあるのなら、自分らしさって、やっぱりないのかもしれない。

だから、結局、あるがままでしかない。

キラキラした他人も、くすんだ自分も。

誰かの劣化コピーなんだ。

いつかいいことがあるよ

詩

いつかいいことあるよ。

いつあるかは、神様じゃないぼくにはわからない。でも、この言葉に騙されて、生きつづけている人がたくさんいたりする。

みんな、ほんとうは、ちょっと気づいてるし、ちょっと諦めてるし、でも、ちょっと期待だってしてるから、しずかに、波風たてずに騙されてる。

どうかな? 君も、一緒に騙されてみない? たいしていいことはないかもしれないけど、どうせ、たぶん、100年も生きられないんだしさ。

ぼくと一緒に、騙されて、ちょっと生きてみようよ。

必要のないひとはいないというけれど

詩

この世に必要のない人間はいないと、君はいうけれど、その根拠はとても曖昧で、ぼくが必要な理由にはならなかったし、なにより君が必要としてくれていないんだから、いったい何を信じろっていうんだろうと、ベランダのプランターで栽培しているパセリに愚痴ってみたけど、やっぱりパセリの声は第二成層圏より高すぎて聞き取れないから、ぼくはまるでひとりごつしかないんだ。

決戦兵器コトノハ

詩

ダサい、ウザい、キライどれも感想。

でも、感想があつまって、感想を超えた何かになって、その何かがすごいパワーをもって、その何かをつかって攻撃をする人がでてきて、感想は心を撃ち抜く綿毛のような決戦兵器コトノハになるんです。

ばきゅーん。

ほら、今日、誰かの心が吹き飛んだ。まるでゴミのように。ね。

ぼくは不死身だ

詩

ぼくは不死身だ。

ひとが、いつか、かならず、死ぬと知りながら、ぼくが死ぬなんて信じられない。

ニュースで流れる、他人の死は、やっぱり他人事で、全てが遠く、まるで小説のなかのできごととしか思えない。

毎日、毎日、土砂降りのようにやってくるイベントや情報で、死の輪郭は、ひどくぼやけていて、しっかりと探さないと見つからなくなった。

死の輪郭が見えてきたとき、それはどんな姿なんだろう。

まだ、不死身のぼくには、みえてこない。

未来のために今を生きて、未来のために今を殺す

詩

未来のために今を生きている。

勉強、受験、就職、仕事、老後、そのあとの死。

未来のために今を殺している。安穏で安寧な死のために今を殺している。死のために死に続ける。

今を生きて。今を殺さないで。

未来は、君が思っているより、しぶとい。

天国と地獄の証明

詩

天国と地獄。

ぼくは信じていない。

でも、あったらいいな。とおもってる。

天国にいきたいとおもったら、優しいことしたくなるでしょ。

地獄におちたくないとおもったら、悪いことしなくなるでしょ。

天国と地獄の証明。だれかしてくれないかな。

こっちを見ながら通り過ぎていく毎日

詩

コレがあるから生きていけるみたいなものはなくて、だからといって死んでしまうわけでもなくて、生きていると死んでいるのあいだを、フワフワと漂っているあいだに毎日がこっちを見ながら通り過ぎていっちゃうものだから、ちょっとあせったりするんだけど、やっぱりコレがあるから生きていけるみたいなものは見つからなくて、気がついたら、マンガのヒロインが死んで涙ぐんだり、犬があごを地面に擦りながら転がり過ぎていく動画を見て笑ったりして、やっぱりキラキラ生きてはいないけど、仄暗く死んでるわけでもなくて、今日がまたこっちを見ながら通り過ぎていくのを、昨日より少しだけ愛おしく見送るんだ。

処女だとか、童貞だとか

詩

処女だとか童貞だとかが、自らを語ることばの一つになって、代名詞のようにキャラクターとしてなりたっているのには辟易としちゃう。

それが守るべきものなのか捨てるべきものなのかも定かじゃなくて、いずれにしても適切なタイミングを間違えると悪口を言われるものだからやっかいだ。

適切なタイミングっていつだよ成人式かよってつぶやいても、誰も答えてくれないし、いつかふさわしい人が現れるみたいな乙女チックな妄想も、現実が素知らぬ顔をしながら叩き壊していく。

どっちでもいいんだけどね。みんなぼくにとっては他人だし、他人からしたらぼくは他人だし。他人のことなんて、そんなに気にしても仕方ないんだから、処女だとか、童貞だとか、どうでもいいんだよね。

ぼく以外、全員宇宙人

詩

ぼくたちは、わかりあえない。

でも、それは当たり前で、みんな、別の宇宙で生まれた宇宙人だから。

この世界で、ひとの言葉を学んだから、言葉はかわせるけど。

でも、それは当たり前で、みんな、別の宇宙で生まれた宇宙人だから。

意思疎通はするけど、心の奥では他人事で、共感とか理解とかそれらしい言葉を使っているけど。

でも、それは当たり前で、みんな、別の宇宙で生まれた宇宙人だから。

わかりあえないんだ。

だって、ぼく以外、全員宇宙人だから。

気持ち、電気、送信

詩

君に伝えたいことがあるんだけれど、それは脳の中心ではじけるちっぽけな電気信号で、言葉にするとなんだかスパークしそうで、静電気みたいにぼくの手から君の手へとつたわる想像をする。

愛してるって、言葉にするととたんに薄っぺらくなるけど、ぼくの心臓は、いまも君のために不規則な心電図をつむぎつづける。

誰もいない夜に、空を見あげると、宇宙のトンデモ技術が愛を計算しているみたいに、星々が瞬く。

この気持ち、脳の化学反応が、光の速さでとどくのを願って、ぼくはまた愛を、電気信号を、おくる。

最新の愛してるはこちら

詩

愛してる。

最近は誰に言ったんだろう。って思い出せなくなる。

すごく大切な意味のある言葉なのに雑にささやけてしまうものだから、とても愛おしい言葉。

あした、いや今日でもいい。誰かに愛してると伝えると、最新の愛してるが記録されて、二番目以降の愛してるは、少しずつ輪郭を失って、さらさらと風にのって風になっていくんだ。

愛してる。

それでもハンバーグはおいしい

詩

世界に誰かに君に愛されていなくて、独りぼっちでもファミレスでオーダーすれば店員さんがジュージューと音のするハンバーグを運んでくれて、そこに愛がつまっているかといえばきっと詰まってはいないんだけど、かわりに肉汁とチーズがギューギューにつまっていて、やっぱりアツアツでおいしかったりするもんだから満足しちゃって、あぁぼくが不幸だとおもっていることはこの程度なんだなって、帰ってライブ配信でもみるかってなっちゃうぐらいに、ハンバーグはおいしい。

正論詐欺師

詩

ひとを貶した君が、ひとが貶されたのをみて、ひとを貶すなと咎める。

君はとても正しいけれど、間違ってもいる。それでも正論を言わなければならないことには同情するよ。

まぁ、都合のいい人生を生きているようで、残念だねって祝福をしてあげたい。

ことばの化石

詩

透明な空とアスファルトの間。

ぼくたちがひび割れる音は、雑音にのまれる。

すれ違う大人は、鈍色の瞳から不協和音を奏で、嗤って通りすぎていく。

かつての透明度を見失い、雑音にまみれて、ぼくたちの音を消していく。

わかってほしい。たったそれだけの言葉が朽ちて。

きづいてほしい。たったそれだけの言葉が腐って。

やさしくしてほしい。たったそれだけの言葉が枯れて。

アスファルトの上にヘドロのように堆積していく。

幾重にも重なりつづけた声は、自重で押しつぶされ、固く硬くかたく。

化石になった。

もう可愛くてどうしようもない

エッセイ

空虚。苛立ち。絶望。

そんな言葉のすべてが、踏み倒されるぐらい幸せに愛されていない誰かに出会ったとき、びっくりするほど惨めで恥ずかしい気持ちになります。

結局、自分が可愛いんだろうなぁ。って、改めて自分のことを大嫌いになってしまいそう。

そして、やっぱり嫌いになんてなりきれずに、気がついたら可愛い可愛いして甘やかして、生きづらいとか糖衣でつつんだような言葉で慰め始めたりするんです。

だから、もう死ねないよね。
結局、空虚な自分も苛立つ自分も絶望する自分も可愛くて可愛くてどうしようもないんだから。

事故にあって死にたい

エッセイ

事故にあって死にたい。は、語弊があります。正確には、単独事故で死にたいです。

事故で死ぬ。事故は色々あるのだけれど、たとえばトラックに轢かれて即死したとしたら、トラックの運転手が業務上過失致死とかいうながったらしい罪状で捕まります。

かたや願いを叶えて、かたやその犠牲者となります。そんな自分勝手な願いをいけしゃあしゃあと言ってしまいたくありません。

なので、ぼくが事故死した言いだしたときは、単独事故を前提としていますので、あしからず。

君の意見をきかせて

詩

論理的に正しいことを言っていれば傷つかない。反対されたって傷つかない。

だってそこには、君の意見がないから。

物理的に倫理的に摂理的に導きだされる答えと、反対意見がぶつかり合っているだけで、君は傍観者だから。

そして、賢いふりをして冷笑していると、本当にそんなレッテルやタグ付けがされるから、さぞ心地よいですね。

論理も物理も倫理も摂理もどうだっていいんだよ。

ただ、君の意見、きかせてよ。

共有して、加速する、車輪

詩

みんなで非難して、同じ想いを共有して殴りかかる。

悪意のガソリンをくべて、暴力というガスを吐き出し、加速していく。

いま、君たちは一つの輪になって、みんなが繋がっている。

共感の名のもとに。

そして、それを、人は、いじめといいます。

要するに世界はクソなんです

詩

不満や違和感や苛立ちがファッションになって消費されていくし、痛みすらアートになってもてはやされるし、人を見下して笑うやつが賢いみたいになってるし、うわっつらの綺麗事がやたらと共感されてたり、どこまでが現実でどこからがフェイクなのかわからないから、やさしい世界とゴミみたいな世界が隣りあってて、でもそのどちらも愛さないと生きていけないなんて、要するにクソみたいな世界なんですけど、そんな世界がつきぬけて美しいことにイラっとしちゃうんです。

価値観があわないんだって

詩

価値観が合わないというほどの確固たる価値観ってあるのかな? いやいや、価値観って言葉が使いやすいだけじゃないかな? ただの違和感じゃないかな? 「なんか違うなー」をかっこよく言葉に表すと価値観いうんじゃないかな?

確固たる価値観があるなら教えてよ。理解する努力はするからさ。ちゃんと言葉にしてつたえてよ。見合うように努力するからさ。

そのかわり。気分で価値観を変えないでね。

それだけ、価値観が安っぽくなるから。

沈む

詩

怒りに鈍感になる。怒りから目を逸らす。

怒りを表現すると、怒りを否定される。

否定された怒りは、高音を奏で、高熱を発して、あらゆるものを溶かしながら、ゆっくりと、ゆっくりと、沈んでいく。

怒りに鈍感になる。怒りから目をそらす。

忘れ去られた怒りは、暗がりの底で、静かに、冷えかたまり、いまも、佇んでいる。

終末の空、満天の星

詩

命は、死んだら星になるという。

だとすれば、戦場の空はかがやく星々で満ちているんじゃないか。

だとすれば、宝石箱のような夜空に望遠鏡をむけるんじゃなくて、祈りを向けて目を閉じるんじゃないか。

だとすれば、世界終末のとき、最後の命が見上げる夜空は、果てしない光でつつまれているんじゃないか。

ぼくたちは、星をなにに染めて、見上げているんだろうか?

スマホのなかはキラキラであふれている

詩

スマホの窓からみえる、そとの世界はキラキラがいっぱい。

インフルエンサー、YouTuber、モデル、デザイナー。

キラキラした仕事をしているひとたちが、キラキラした写真や言葉を載せている。

自分のいる世界が、ひどく汚れて穢れてけがれているみたいだ。

外の世界には、綺麗な奇麗なきれいな世界が数々多々あるんだ。

スマホの窓からみえる、そとの世界はキラキラがいっぱい。

キラキラキラキラキラキラキラキラ。

歌詞なし

詩

歌詞をきかない。

歌詞に共感をしないし、歌詞で革命もおきなかったし、歌詞を理解もしなかった。

だから、何でもきけた。邦楽も、洋楽も、クラシックも、サントラも。

ぼくが必要としていたのは、言葉じゃなくてメロディだった。

メロディで癒されていたし、励ましもされていた。

歌詞をきくと、メロディが流れ出していく。だから、ぼくは歌詞を必要としなかったんだろう。

ほんとうは、歌詞も、メロディも、すべて受けとめて、すべてを享受できればよかったのだろうけど。

ぼくはそこまで器用じゃなかったみたい。

今日のスマホの天気

詩

雨が降る。通勤電車の中。スマホ見る人。

雨音は外へ、外へ。

画面の中はどんな天気だろう。たいてい画面の左上にあるロゴは太陽だろうか。白地に浮かぶ黒い文字は雨粒だろうか。

湿度は外へ、外へ。

画面に浮かぶ感情は、やわらかな風だろうか。ほとばしる雷だろうか。

雫は外へ、外へ。

あなたのスマホの中、今日は快晴ですか。それとも。

ふと、窓から外を眺めたとき、鈍色の曇天のすきまに、薄色の青空がみえた。

悲しみの矛先

詩

大切がひとがいなくなって、それが悲劇的なカタチをしていなかったとして、それでも悲しいのなら、それは、もう会えなくなることが悲しいのかもしれない。

その悲しみは、死んでしまった人に捧げた悲しみじゃなくて、自分自身に捧げた悲しみなのかもしれない。

言葉は最果てへと旅立つ

詩

デジタルになって、言葉は、遠くへ、遠くへと、電気信号になって、届けられるようになったのに、だれにも受け取られずに、最果てへと旅立っていく。

影も、形もないけれど、誰にも認知されていないかもしれないけれど、それは確かに存在して、そして果てていって、原子、電子、素粒子、波動、それ以外のなにかになり果てて、価値も、意味も、意義も、それ以外の、すべてを失っても、そこにあったという事実だけは残って、残った証明も残さずに、最果てへと旅立っていく。

すべてが、なにもかもが、きえたとしても。

トモダチ2,000円未満

詩

友だちに2,000円を貸した。

小学校の頃から、お互いを知っていたけど、たぶんそれが最後だったとおもう。

ぼくは君のことを覚えているけど、君はぼくのことを思い出しさないでしょう。

別の友だちからお金を貸して欲しいって言われて、ぼくは断った。

小学校の頃から、お互いを知っていたけど、たぶんそれが最後だったとおもう。

ぼくは君のことを覚えているけど、君はぼくのことを思い出しさないでしょう。

君たちが、どんなふうに生きているのか、思いを馳せているのに。君たちにとって、ぼくは2,000円の価値もないんでしょう。

それが、とても残念です。

根源的無意味

詩

幼い頃、蟻の命を、いくつ奪ったかおぼていますか?

命に意味があるのは、誰かが意味を与えたからで、その誰かは、もちろん、神様じゃなく、ただの他人だったり。

ぼくたちが、奪った蟻の命を数えていなかったみたいに、星は死んだ人たちを数えていないし、宇宙は死んだ星を数えていなし、世界は宇宙を認識しない。

だから、ぼくたちは、みんな根源的に無意味なんだ。生まれた意味も、生きた意味も、そして死んだ意味も、ほんとうはないんだ。

だから、意味のないぼくたちは、意味を与えあって、意味があるとかんちがいしながら生きている。

命は、道徳のいうとうり、ほんとうに平等なんだ。

すこし安心した。すこし、救われた気がした。

無意識カテゴライズ

詩

「ふつうは」

なんて、言わないで。

まるで、ぼくが普通じゃないみたい。

普通に憧れて、普通を目指して、普通をよそおっていた。

でも、やっぱり普通じゃなかったって、見抜かれたみたいで、惨めになる。

あなたは、気づいていないでしょう。

「ふううは」という言葉は、自分を普通に、ぼくを異常に、ふりわけてることを。

あなたの意思で、あなたの価値観で、ぼくを定義して。

それが、酷く傲慢なことだなんて、気づいていないでしょう。

でも、うらやましいよ。

自らを、普通だって、まともだって、そう信じられることが、ぼくには、うらやましい。

その傲慢さが、ぼくには、うらやましい。